【9】シルバーキング グスタボブシオ製 グスタボブシオには、ローリンに負けないくらいの数のマスクを作ってもらってきました。グスタボブシオにもっとも多く頼んだのが、DrワグナーJrです。 ブシオと言えば、間違いなくメキシコ最大のマスクメーカーです。これは、他のメーカーより安く試合用を作れるということで、選手の間に浸透していました。AAAもCMLLも、利用率No1でした。 けれど、近年はブシオより安い後発のメーカーも増え、今ではブシオもすでに「安い」メーカーではなくなってしまいました。ワグナー1枚、今ではメキシコでも2万以下では手に入らないと聞きます。 先にも述べたように、コレクターの数が増えたことによりマスク単価が上がったことと、なんといっても円安です。残念ですが、当分、ブシオにも頼めません。以前に作ってもらったマスクは、購入時の価格からの判断で、これまで通りの開始価格で出品します。残り少ないですが、この機会によろしくお願いいたします。 トレオン出身のシルバーキングは、ワグナーシニアの息子として、兄DrワグナーJrよりも早くにリングに上がりました。兄よりはルチャリブレの才能があると思った人は大勢いたはずで、その人たちはまさかあんなに早くマスカラ戦をやるとは思わなかった。なんといっても相手がイホデルサントで、1987年あっけなくマスクを脱いでしまった。 けれど、彼には、その後のビジョンがあったようで、ブラックタイガー、ブロンコと、強いキャラを身にまとっては簡単に次へ行っています。映画ナッチョリブレでは、ラムセスという大ルードの役もやったし、WCW、新日本と、世界をまたにかけてレスリングをしました。 普通は許されない、2010年代のおきて破りのシルバーキング戻りも、団体が見て見ぬふりをしていたところがあります。そのくらいスペルエストレージャでした。 あんなに早くに、しかもリングの上で亡くなるなんて。今にして思えば、生き急いだのかな？ シルバーキング、ワグナーJrのアギラモデル。ラメのメヒコカラー、ホログラム合皮です。これまで出したシルバーキングのなかでももっともど派手なマスクです。【10】へ続く。